妙なる静けさが心にしみわたる―自然と人との神秘なる交感

2018年 アカデミー賞®外国語映画賞ジョージア代表作/2019年 全米撮影監督協会賞スポットライト賞/2017年東京国際映画祭コンペティション部門正式出品

聖なる泉の少女

「聖なる泉の少女」は、山々の魔法のような美しさそこで暮らす人々の自然崇拝の文化に捧げられた讃美の歌である―ハリウッド・リポーター

8月24日(土〜9月27日(金)岩波ホールにてロードショー!!

後援:在日ジョージア共和国大使館
出演:マリスカ・ディアサミゼ/アレコ・アバシゼ/エドナル・ボルクヴァゼ/ラマズ・ボルクヴァゼ/ロイン・スルマニゼ
監督+脚本:ザザ・ハルヴァシ/撮影監督:ギオルギ・シュヴェリゼ/プロデューサー:スルハン・トゥルマニゼ/エグゼクティブ・プロデューサー:マムカ・トゥルマニゼ
共同プロデューサー:イエヴァ・ノルヴィリエネ/編集:レヴァン・クハシュヴィリ|美術:アカキ・ジャシ/音響:ヨーナス・マクスヴィーティス
日本版字幕:山門珠美(協力:東北新社)/宣伝デザイン:プランニングOM/宣伝パブリシティ:スリーピン/協力:はらだたけひで
2017年/カラー/ジョージア語/ジョージア+リトアニア/91分/配給:パンドラ
BAFIS and TREMORA production NAMME starring MARISKA DIASAMIDZE, ALEKO ABASHIDZE, EDNAR BOLKVADZE, RAMAZ BOLKVADZE, ROIN SURMANIDZE, LASHA ABULADZE production Manager  MAMUKA TURMANIDZE sound designer JONAS MAKSVYTIS editor LEVAN KUKHASHVILI production designer  AKAKI JASHI director of photography GIORGI SHVELIDZE co-producer IEVA NORVILIENE producer SULKHAN TURMANIDZE director and scriptwriter ZAZA KHALVASHI world sales ALPHA VIOLET © BAFIS and Tremora 2017

解説

『聖なる泉の少女』はジョージアのアチャラ地域に昔から口承で伝わってきた物語に基づいた作品である。

「むかしむかし、泉の水で人々の傷を癒していた娘がいました。いつしか彼女は他の人々のように暮らしたいと願い、自らの力を厭うようになりました。そしてある日…」

霧に包まれた森と湖、美しく幽玄な自然を映した詩的映像、清冽で限りなく静謐な世界に映し出される太古から語り継がれた物語―本作は、古代の信仰の世界を通して、人と風土の内面的な絆の深さ、そこから生まれる神話的世界を描く。自然と人との霊的な交感を描き、心の世界を置き去りにした今日の物質文明に異議を投げかける。

ストーリー

『聖なる泉の少女』は、ジョージアの南西部、トルコとの国境を接するアチャラ地方の山深い村が舞台である。村には人々の心身の傷を癒してきた聖なる泉があり、先祖代々、泉を守り、水による治療を司ってきた家族がいた。儀礼を行う父親は老い、三人の息子はそれぞれ、キリスト教の一派であるジョージア正教の神父、イスラム教の聖職者、そして、無神論の科学者に、と生きる道が異なっていた。そして父親は一家の使命を娘のツィナメ(愛称ナーメ)に継がせようとしていた。その宿命に思い悩むナメ。彼女は村を訪れた青年に淡い恋心を抱き、他の娘のように自由に生きることに憧れる。一方で川の上流に水力発電所が建設され、少しずつ、山の水に影響を及ぼしていた。そして父とナメは泉の変化に気づくのだった…。

コメント

四方田犬彦(映画・比較文学研究)
世界は傷つき、汚れ、疲れきっている。世界を治療するにはどうすればよいのか。このフィルムはイエスが預言者である前に民間の治療医であり、魚をすなどる者たちが最初の使徒であったことを、わたしに思い出させる。
藤本高之(イスラーム映画祭主宰)
静謐な山あいに、教会の鐘の音と、イスラームの礼拝を呼びかけるアザーンが同時に鳴り響く。口頭伝承に基づく暗喩に充ちた物語が、分断の進む現代に「歴史を見よ」と問いかける。
矢田部吉彦
(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)
優れたジョージア映画は、伝統の継承と破壊を独自の映像美で綴る。その中でも『聖なる泉の少女』の恐るべき懐の深さには震えてしまう。至上の美、という言葉は本作のためにある。
神保慶政(映画監督 / 元秘境旅行会社社員)
空が人に背を向けると、風は止み、火はおこらず、水は濁り、地は乱れる。「八百万の神」に夢を食われつつある人間世界を描いたこの寓話は、日本人の心にこそ痛切に響く。
津田直(写真家)
水は地球上で最も長き旅をしているものの一つだと
教えを説いてくれたのは  毎朝一緒に登山をしていた祖父だった
水には深い記憶が在り   隠された智慧が込められているのだと
少女ナーメの泉に宿る霊力 僕らはその水の音とともに導かれていく
永千絵(映画エッセイスト)
観ている間ずっと静かな冷たい水に手を浸しているような気分になる映画だった。いつまでもこの水に手を浸していたい、という願いは、地上での繁栄を是とする現代人たちにも通じるだろうか。
安田菜津紀(フォトジャーナリスト)
「男たちはそれぞれの居場所へと去り、残された営みさえ静かに、歪められていく。自由なはずの水の流れを、何が狭め、閉じ込めているのか。遥かなる物語は、私たちの社会の一端を暗示しているかのようだった。」

劇場情報

東京 岩波ホール 2019年 8月24日(土)〜
9月27日(金)
連日上映時間
  • 11:00
  • 13:00
  • 15:00
  • 17:00
  • 19:00
TEL: 03-3262-5252
札幌 シアターキノ 2019年10月26日(土)~11月1日(金) TEL: 011-231-9355
盛岡 盛岡ルミエール 2019年10月4日(金)~10月17日(木) TEL: 019-625-7117
仙台 フォーラム仙台 2019年10月11日(金)~10月24日(木) TEL: 022-728-7866
山形 フォーラム山形 2019年11月1日(金)~11月7日(木) TEL: 023-632-3220
福島 フォーラム福島 2019年11月8日(金)~11月14日(木) TEL: 024-533-1717
東京 アップリンク吉祥寺 2019年 10月18日(金)~10月24日(木) TEL: 0422-66-5042
千葉 キネマ旬報シアター 2019年 10月5日(土)~10月11日(金) TEL: 04-7141-7238
川崎 川崎市アートセンター 2019年 11月9日(土)~11月15日(金) TEL: 044-955-0107
横浜 横浜シネマリン 2019年 10月12日(土)~ TEL: 045-341-3180
新潟 シネ・ウインド 2019年 11月23日(土)~12月6日(金) TEL: 025-243-5530
浜松 シネマイーラ 2019年 11月23日(土・祝)~11月29日(金) TEL: 053-489-5539
名古屋 名演小劇場 2019年9月7日(土)~10月4日(金) TEL: 052-931-1701
伊勢 伊勢進富座 2019年11月2日(土)~11月15日(金) TEL: 0596-28-2875
京都 京都シネマ 2019年10月12日(土)~ TEL: 075-353-4723
大阪 シネヌーヴォ 2019年11月23日(土)~12月6日(金) TEL: 06-6582-1416
神戸 元町映画館 2019年11月16日(土)〜11月29日(金) TEL: 078-366-2636
広島 横川シネマ 上映予定は追って告知します TEL: 082-231-1001
福岡 福岡アジアフィルムフェスティバル 福岡アジア美術館8Fあじびホール
2019年9月22日(日)13:00〜
2019年9月23日(月・祝)15:30〜
TEL: 092-771-8901
大分 シネマ5 2019年10月5日(土)~10月11日(金) TEL: 097-536-4512
鹿児島 ガーデンズシネマ 2019年12月14日(土)〜12月20日(金) TEL: 099-222-8746

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